お知らせ

コラム

AIに顧客情報を扱わせるのは危険?──「預かっている情報」という考え方

これまでこのブログでは、「AIに入れていい情報・ダメな情報」の話を何度か書いてきました。今日は、その中でも特に扱いに気をつけたい情報の話です。お客様の情報、つまり個人情報です。

自社の情報と、お客様の情報は、性質が違う

たとえば、自社の売上データや社内資料をAIに入れてしまったとします。もちろん望ましくはありませんが、それは自社の情報であり、判断したのも自社です。何かあっても、自分たちで引き受ける話です。

でも、お客様の名前や連絡先、購入履歴はどうでしょうか。これは、お客様が「この店になら」と預けてくれた情報です。お客様は、その情報がAIサービスに送られるとは思っていません。

ここが決定的な違いです。自社の情報は「自分のもの」ですが、顧客情報は「預かりもの」です。預かったものを、本人の知らないところで外部に渡す。そう考えると、慎重になるべき理由がはっきりします。

「便利だから」で、つい入れてしまう場面

厄介なのは、悪気なくやってしまう場面が多いことです。

  • お客様からの問い合わせメールを、そのままAIに貼りつけて返信文を作る
  • 顧客リストをそのまま読み込ませて、DMの文面を考えてもらう
  • クレームの経緯をそのまま入力して、お詫び文を作る

どれも、仕事を早く進めたい一心での行動です。でも、貼りつけたメールには送信者の名前もメールアドレスも入っていますし、クレームの経緯には、そのお客様の個人的な事情まで含まれているかもしれません。

対策は、これまでと同じ「置き換え」

では、顧客情報が絡む作業ではAIを使えないのか。そんなことはありません。やることは、これまでの記事でお伝えしてきたことと同じです。個人が特定できる部分を、置き換えてから使えばいいのです。

  • 名前 → 「A様」
  • 会社名 → 「B社」
  • 住所や電話番号 → そもそも入れない、または削除する
  • 具体的な購入内容 → 「ある商品」など、ぼかす

「お客様からこういう問い合わせがありました。丁寧な返信文を考えてください」。この頼み方なら、個人が特定できる情報を渡さずに、必要な助けは十分もらえます。

大事なのは、AIを使う前に一度立ち止まって、「この中に、お客様から預かった情報は入っていないか?」と確認する習慣です。

「同意を得ているから大丈夫」とも限らない

もう一つ、気をつけたい点があります。

お客様から個人情報の取り扱いについて同意をいただいている会社は多いと思います。ただ、その同意は「注文の発送のため」「アフターサービスのため」といった、具体的な目的に対するものです。「AIサービスに入力すること」まで想定した同意になっているかは、また別の話です。

このあたりは、法律の解釈も含めて、まだ議論が続いている領域でもあります。だからこそ私は、迷ったら安全側に寄せる、という運用をしています。判断が難しい部分については、また別の記事で詳しく書きたいと思います。

まとめ

顧客情報は、自社の情報とは違い、お客様から預かっているものです。だからこそ、AIに入れる前のひと呼吸が、他のどんな情報よりも大切になります。

とはいえ、置き換えさえすれば、AIは顧客対応の心強い助けになります。「使わない」ではなく「安全に使う」。その線引きを、一度自社で決めておいてください。

自社ではどこまで気をつければいいか迷ったら、お気軽にご相談ください。

ホームページのこと、お気軽にご相談ください

「何から始めればいいか分からない」段階でも大丈夫です。完成イメージを一緒に見ながら、ちょうどいい形をご提案します。

無料相談はこちら