AI導入支援の契約書について、よろず支援拠点で専門家に相談してきました
先日、静岡県よろず支援拠点にて、契約書について専門家に相談してきました。テーマは、AI導入支援という新しい事業の契約書をどう整えるか、です。
AI導入支援は、契約書も「新しい」
Jun Web StudioではAI導入支援の事業を始めていますが、準備を進めるなかで気づいたことがあります。AIを扱う事業は、契約書で決めておくべきことも新しい、ということです。
たとえば、AIサービスは外部の会社が提供しているものなので、そのサービス側に障害や仕様変更があった場合、仕事にどう影響するのか。AIが作ったものの権利は誰のものか。従来のホームページ制作の契約書だけでは、こうしたAIならではの論点をカバーしきれません。
お客様と気持ちよく仕事を進めるためには、「何かあったとき、どうなるか」を事前に決めておくことが欠かせません。そこで、契約書のたたき台を自分で作り込んだうえで、専門家に確認してもらうことにしました。
AIで下調べをして、専門家に確認する
進め方は、このブログでも以前ご紹介した方法をそのまま実践しました。まずAIと一緒に論点を洗い出し、契約書のたたき台を作る。そのうえで、専門家との相談時間は「たたき台の確認と、抜けている視点の指摘」に集中してもらう、という流れです。
これが、とてもうまく機能しました。ゼロから教わるのではなく、作り込んだものを見てもらう。この形にすると、限られた相談時間を、自分では気づけない部分の指摘に使えます。
契約書に、どんなことを決めたのか
参考までに、今回整えた内容の一部を紹介します。
外部のAIサービスが止まったときの扱い。 AI導入支援は、ChatGPTやClaudeといった外部のAIサービスを使う前提の仕事です。ということは、そのサービス側に障害が起きたり、仕様が大きく変わったりすると、こちらの努力とは関係なく業務に影響が出ます。これを何も決めずにおくと、いざというとき「どちらの責任か」で揉めることになります。そこで、こうした外部要因による影響の扱いを、あらかじめ条項として明記しました。
AIが作ったものの権利関係。 AIを使って作成した文章や画像、仕組みは、納品後に誰がどう使えるのか。お客様が自由に使えるのはもちろんとして、その範囲を契約書上でもはっきりさせています。「納品されたけど、これって自由に使っていいの?」という後々の不安をなくすためです。
業務の範囲と、責任の線引き。 どこまでが支援の範囲で、どこからがお客様の判断領域なのか。特にAIの出力には間違いが混ざる可能性があるため、最終確認の役割分担を明確にしておくことは、お互いを守ることにつながります。
契約期間の明記。 これは、専門家にその場で指摘してもらった点です。自分では何度も見直したつもりでも、基本的なところに抜けはあるものです。事前にたたき台まで作り込んであったからこそ、限られた相談時間で、こうした指摘までたどり着けたのだと感じています。
お客様に安心して任せてもらうために
AIは便利な一方で、新しい分、決まりごとが追いついていない領域もあります。だからこそ、導入を支援する側が、契約や法律の面まで先回りして整えておく。それが、お客様に安心してAI活用へ踏み出してもらうための土台になると考えています。
まとめ
契約書の整備は、地味な準備です。でも、お客様との信頼関係は、こうした見えない部分の積み重ねでできていくものだと思います。よろず支援拠点のような公的な相談窓口は無料で利用でき、専門家の視点を借りられる心強い存在です。事業の準備を進めている方には、活用をおすすめします。
AI導入を検討していて、「契約や情報の扱いはどうなるのか」と気になっている方も、お気軽にご相談ください。そうした不安ごと、一緒に整理します。